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2008年10月12日日曜日

"Sing, Harlem, Sing!"

"Sing, Harlem, Sing!"を観てきました。東京では、東京厚生年金会館で10月11日と12日の2日間の公演みたいです。11日の土曜日に行ってきました。
きっかけは8月の「BLAST」を観たときに、入っていたチラシでした。なんとなく、ゴスペルっぽい感じもあったので、カミサンと「きいてみたいねぇ」とかいって思わず申し込んでみた。
結果から言って、良かったと思います。ゴスペルだけじゃなくて、ニューヨークのハーレムで生まれた音楽をラジオのパーソナリティーの語りに乗せて紹介していく・・・というかんじ。歌が中心です。
このミュージカルは、最近、和田アキコ氏も出演して話題になった、アポロシアターでものすごい評判だったようです。よくしらないんだけどね。

ゴスペル

始まりと終わりはゴスペルでした。迫力は十分。一瞬泣きそうになったよね・・・。最後もゴスペルでしたが、「皆が知ってる曲だから、一緒に歌いましょう!」ってことで、"Joyful, Joyful"と、"oh, Happy Day" の2曲で占められました。
実際、この2曲は、映画の「天使にラブソングを2」のラストシーンとおんなじだったから、なじみは確かにありました。でも、他の曲で、知らない曲でも十分だったと思うなぁ・・・。実際、このミュージカルの1時間半強の間には、Chuck Berry, Ben E King, Aretha Franklin, Marvine Gaye, James Brown, Gloria Ganyor, Jackie Wilson, Chaka Khan, Al Green,などの曲をカバーして、歴史を振り返るんだけど、やっぱり、なんというか、それはそれって感じでした。

唄うこと

最後の、"Joyful, Joyful"は好きなんだよね・・・。別に、キリスト教でもないし教会なんて見学にしかいったことないけど、この歌を聞くと泣きそうになる。このミュージカルでもそうだったけど、心の底から歌い上げているのを観ると、感動します。歌も演奏も、人生の一部になっていることを感じるパフォーマンスを見ると、身震いがしてうれしくなる。感極まって涙が出そうになるものです。
ゴスペルは、僕らは音楽の授業で黒人霊歌ということで習いました。牧師の説教の後に、皆で歌うと。合唱団のことを、「クワイア(Choir)」というそうなんだけど、そのクワイア達は平日練習して、日曜日の礼拝のときに皆と唄うんだよね。
きっと、会場で歌っていた、「Harlem Gospel Choir」も、教会で歌ってたんだろうね。
そんなことを思いながら聞いているうちに感じたのは、人間のことでした。まぁ、今回のミュージカルで感じたことを言葉にするのはすごく難しかしいけど、彼らの歌は宗教を超えていると思った。
教会にきて、救いを求める人たちに勇気を与えるのは、キリストじゃなくて、彼らなんじゃないかと思った。生きるために唄っているという迫力を感じずにはいられませんでした。ただの大騒ぎじゃなくて、生き様そのもの。ロックでも、ジャズでも、魂がそのまま音や声になっているのを聞く体験というのは、ほんとにすばらしい。生活の中に本気の歌があふれているところで生活するってのは、どういうことなんだろうなぁ、と思いました。

お経も救い

その迫力に勇気付けられることと、迫力に圧倒され、リズムに圧倒され、少々トランス状態になることで、救われている。人間って、多かれ少なかれ、そういう麻痺状態に救いを求めるんだよね。現実を忘れさせる何か。お経や、太鼓、深い瞑想etc...そういうものも、ある意味、麻痺状態とかトランス状態を起こしているんだと思います。それが「救い」なんだ。
ゴスペルは、音楽的に好きなことや、音楽の力をストレートに信じたくなる気にさせてくれるのが好きです。良いミュージカルでした。

ミュージカルの映像じゃないけど、一応、彼らのライブ映像は、以下。




そして、「天使にラブソングを2」のラストも、YouTubeで発見・・・・ベタベタな話だけど、好きです。

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